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講義名 社会学Ⅱ
開講責任部署 花園大学
講義開講時期 後期 講義区分 講義
基準単位数 2 時間 0.00
代表曜日 月曜日 代表時限 3時限
科目ナンバリング

担当教員
職種氏名所属
 ◎ 西岡 秀爾 

授業の概要 社会学は、非常に身近な学問です。なぜなら、社会の現象(人と人の関わり)すべてが対象となるからです。ですが、その「社会」とは何なのかと問われれば、非常につかみどころがなくイメージしにくいものと言えます。「社会学Ⅱ(社会学の各論)」では、社会学特有の考え方(「社会学的想像力」や「社会学的知見」)から現代社会のあらゆる事象について、自分で考えなおすことに重点を置きます。その際、常に次の3点を心がけながら受講してください。

 ① 「現代社会のあり方」について反省的に学ぶ
 ② 「社会的存在としての人間のあり方」について反省的に学ぶ
 ③ これまでの「常識」を改めて問いなおし、社会学特有の「ものの見方」「考え方」からとらえなおす

つまり、一般常識に支配されずに、あるがままに現実を見る目(仏教で言う「如実知見(にょじつちけん)」)を養うのが社会学の醍醐味です。一見自分とは無関係に思えるさまざまな社会現象は、社会学的思考でとらえなおすことによって、「私と社会」との関係性のなかで解き明かすことができるようになるでしょう。

授業計画表
内容
第1回家族の社会学
家族機能、家族関係、家族形態、家族類型、現代家族
第2回結婚の社会学
配偶者選択、結婚機能、結婚分類、夫婦別姓、生殖補助医療、国際結婚
第3回労働の社会学
自己実現、雇用関係、就労支援
第4回犯罪の社会学
社会規範、社会秩序、犯罪統制、犯罪防止、刑罰
第5回感情の社会学
感情移入、感情労働、感情管理、表層演技、深層演技
第6回医療の社会学
病人役割、病の語り、自己決定権、インフォームド・コンセント、医療化、脱医療化、医原病
第7回福祉の社会学
社会保障、社会福祉、社会保険、公的扶助、ケア労働、自立生活運動
第8回看護の社会学
共感、巻き込まれ、救世主妄想、役割理論
第9回生の社会学
誕生、出産
第10回老の社会学
老い、高齢者虐待、孤立死、看取り
第11回病の社会学
病い、医療化、脱医療化
第12回死の社会学
死にゆくこと、死のデザイン、尊厳死、死別、他界
第13回自殺の社会学
自死対策、偏見克服、自死遺族への支援
第14回葬送の社会学
葬送儀礼、死後のデザイン、慰霊鎮魂
第15回悲嘆の社会学
対象喪失、グリーフワーク、グリーフケア
授業のテーマ及び到達目標 [授業のテーマ]
本講義のテーマは、私たちの日常生活を支えている「常識(暗黙的了解)」を疑うことでわき起こってくる疑問や違和感をもとに、社会現象を再検討し、「より良い社会」「より良い自分」のあり方を追求していくことです。

[到達目標]
授業を通じて、受講生各自が次の3つの力が育まれることを目標とする。
 ① 身近でおきているさまざまな事象を論理的にとらえることができる
 ② 社会的存在としての私を自覚し、社会現象を「私と社会」との関係性のなかでとらえることができる
 ③ さまざまな「ものの見方」「考え方」を養い、日常生活において社会学的思考を実践的に活用できる

成績評価方法及び留意事項 [評価方法]
平常点(50%)と期末レポート(50%)

[評価基準]
平常点は、講義中に実施する小レポート(コミュニケーションカードの提出)と、受講時の態度でもって評価する。
期末レポートは、設定された質問に的確に述べているか、講義を踏まえて自分なりの意見を述べているか、を基準に評価する(コピペ・文献丸写しは厳禁)。

[留意事項]
私語厳禁、レポート提出期限厳守
参考文献 授業中に適宜紹介する
テキスト レジュメを配布する
準備学習の内容 身近な日常場面において、社会学で扱うさまざまなテーマがあります。常にアンテナを張っておいてください。