シラバス参照

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講義名 考古学研究Ⅰ
開講責任部署 花園大学
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 2 時間 0.00
代表曜日 金曜日 代表時限 2時限
科目ナンバリング

担当教員
職種氏名所属
選択なし◎ 高橋 克壽(文)専任教員

授業の概要 日本の3世紀後半から7世紀にかけての古墳と古墳時代に関する諸資料・諸研究を研究史に即して紹介しながら、当該研究の問題点と課題について理解を深める。とくに、教員が進めている実際の研究を紹介しながら、どのように課題を解決するか実践してみせるようにしているので、専門的知識の涵養も必要となる。また、本講義は、学生自身の今後の研究の進め方や組み立て方の参考になるよう配慮してある。
研究課題を提示したあと、どのような解決が図られるべきか、そしてそれがどれだけ実証できたかについて、アクティブラーニングの手法で検証を随時試みるつもりである。なお、数種類の課題の取り扱い順や軽重は受講者の理解度を見て適宜変更する。
授業計画表
古墳時代の諸研究
時限内容予習復習
第1回2時限古墳と古墳時代:授業の全体概要と狙い古墳の諸要素の自発的学習 
第2回2時限古墳時代論1:古墳時代研究の歩み1 戦前小林行雄「古墳文化編年論」『論集日本文化の起源』1の58~76頁を読む。配布資料の再検討
第3回2時限古墳時代論2:古墳時代研究の歩み2 ~1970年代まで高橋克壽「研究の流れ:戦後」『古墳時代の考古学』を読む。資配布資料の再検討
第4回2時限古墳時代論3:古墳時代研究の歩み3 現代まで高橋克壽「研究の流れ:戦後」『古墳時代の考古学』を読む。配布資料の再検討
第5回2時限弥生時代のクニと王墓『新・奴国展』配布資料の再検討
第6回2時限古墳の構造1:古墳の埋葬施設の研究1 竪穴系埋葬施設小林行雄「古墳文化編年論」『論集日本文化の起源』1の58~76頁を読む。配布資料の再検討
第7回2時限古墳の構造2:古墳の埋葬施設の研究2 横穴式石室小林行雄「古墳文化編年論」『論集日本文化の起源』1の58~76頁を読む。配布資料の再検討
第8回2時限古墳の構造3:古墳の埋葬施設の研究3 終末期古墳終末期古墳の諸例の報告書などに目を通す配布資料の再検討
第9回2時限古墳の構造4:墳丘・葺石の研究1 葺石当該資料に関する知識を得ておく。配布資料の再検討
第10回2時限古墳の構造5:墳丘・葺石の研究2 墳丘構築技術当該資料に関する知識を得ておく。配布資料の再検討
第11回2時限副葬品1:副葬品の研究1 武器・武具当該資料に関する知識を得ておく。配布資料の再検討
第12回2時限副葬品2:副葬品の研究2 装身具当該資料に関する知識を得ておく。配布資料の再検討
第13回2時限古墳と祭祀1:古墳祭祀の研究1 古墳時代の他界観当該資料に関する知識を得ておく。配布資料の再検討
第14回 古墳と祭祀2:古墳祭祀の研究2 古墳での儀礼当該資料に関する知識を得ておく。配布資料の再検討
第15回2時限古墳と古墳時代:授業の補遺  
授業のテーマ及び到達目標 古墳時代を象徴する古墳を通して古墳時代の文化と社会について多方面から分析する。前段で古墳及び古墳時代研究の歩みをたどり、どのような側面に研究が向けられてきたかを、各時代背景や大陸での調査の進展などを考慮に入れながら理解する。その後、自ら進めている数種の研究テーマについてその内容を紹介しながら、問題点を整理する。本授業の到達目標は、研究の実際を理解し、自ら研究するには過去の研究史と現状からどのような問題が浮かび上がり、それを解決するにはどのような方法があるかの具体的な思考過程をトレースすることで、その力を身につけることにある。
成績評価方法及び留意事項 期末のレポートおよび出席を含む平常点
参考文献 『古墳時代の考古学』同成社
テキスト 特になし
適宜、資料を配布する。
準備学習の内容 シラバスにあるテーマに関する文献や論文、概説書など事前に目を通しておくとよい。また、ひとつのテーマは数回続く講義が基本となるので、初回で触れた内容について次の講義までのあいだに概説書・報告書や図録などで見聞を広めておくとよい。